今日も、明日もフィギュア脳

国内・海外問わず、フィギュアスケートに関する情報(特に男女シングル)や、海外の反応記事を書いています!

【海外記事】『オーサーとその教え子達は、不測の事態に直面している』

   

 

 

現在、男子フィギュアスケート界は揺れています。かつて2季に渡って世界選手権を連覇したハビエル・フェルナンデス選手と昨季世界選手権王者の羽生結弦選手がファイナル進出争いから事実上離脱するという予期せぬ事態が発生し、様々な憶測が飛び交いました。

今回はそんな二人にスケートを指導する、ブライアン・オーサーコーチのインタビューをご紹介させていただければと思います。自らも手術で前線から退く最中、このような事態に直面した際に一体どのような心情を抱き、どのようなことを考えていたのでしょうか。

 

『オーサーとその教え子達は、不測の事態に直面している』

 

元記事:こちら

 

icenetwork: 現在の体調はどうですか。

オーサー: 随分と良くなりました。ただ、今季は計画通りには始まりませんでしたね。まず手術を受けなければならず、胆嚢を摘出しました。また病院で療養する必要があり、ハビと中国杯に行くことができず、結果もそれほど良いものであありませんでした。

そして、NHK杯にも行くことができませんでした。こちらの結果も同様に喜ばしいものではありませんでしたね。これらはスケートという競技が如何に予測不能かを物語っています。このようなことは起こって欲しくありません、特に五輪シーズンには。。

 

icenetwork: とてもフラストレーションが溜まっただろうと思います。

オーサー: ええ、とてもフラストレーションが溜まりました! 今回の件はある種、コーチは如何にスケーターの調子を左右するかということが示されたと思います。もちろん、私達は一つのチームとして活動していますが、私には常にリンクサイドで彼らと共にし、必要あらば鼓舞するという役目があります。

ところで、ハビは昨季、両方のグランプリ大会を優勝しましたが、その後は全てが間違った方向に進み始めてしまいました。なので、(グランプリの結果が良くなかった今季は逆に)違った顛末になるかもしれませんよ!

 

icenetwork: では、羽生選手については何か新しい情報はありますか?

オーサー: ご存知の通り、ユヅは足首を捻挫しました。ただ、骨折してはいません。私が聞いたところによると10日で氷上に戻れるとのことなので、すぐにトロントに戻ってくるでしょう。私たちはゆっくりと練習を始めていき、ある種の再考を行う必要があります。

今のところ、彼がファイナルへ行くことは確実にありません。実際にはハビエルもそうでしょう。つまりこれは、私がコーチになってから初めて生徒の内一人もファイナルへ進出しなかったことになります。。。とても残念です。ファイナルは世界の優れたスケーター達が集まる、とても素敵なイベントなんです。

 

icenetwork: 今季の羽生選手とハビエル選手の「勝機」についてどのように見ておられますか?

オーサー: 今季、ユヅは4Lzを降りました。彼はしばらく前からその練習に取り組んでいましたね。初めて試合で(ロステレコム杯)で成功しましたので、これは大きな到達点です。任務は達成されました!

 

icenetwork: 羽生選手が4Fに取り組む予定は?

オーサー: まさか、彼は4回転フリップは跳びません。4回転ループや4回転ルッツもありますし、十分です。もっといえば、ルッツでさえ彼には必須でないと思っています。何故なら、彼はその他全てのスキルを有しているからです。トウやサルコウ、スピンやステップの質はとても高いです。私は、ユヅルは比類無き存在だと信じています。。もちろんハビも!(笑)

 

icenetwork: ハビエル選手については?

オーサー: ハビは26歳。この段階でバタバタと新しいスキルを習得しようとするのはベストな手段だとは思いません。仮にハビエルが新しい4回転を追加しなければならないとすれば、それは4回転ループになりますが(もしそれをプログラムに組み込んでいれば)今季はそれが大きなストレスになった事でしょう。彼が今跳んでいるトウとサルコウ、そしてその繋ぎと振り付けの工夫があれば十分です。ハビもこの戦略には賛同してくれています。

また、私には他にも4回転に取り組む生徒達がいます。全種の4回転を降りる、新世代の12歳もいたりします。これは間違いなく、フィギュアスケートの向かう未来です。近頃の4回転ルッツやフリップはその兆しです。ユヅはここ数年間、それらのジャンプに取り組んできました。彼は若く、それは一つの成長の過程に過ぎません。それに加え、彼はとても競争心が強いです。

 

icenetwork: ハビエル選手には異なる武器があると。

オーサー: ハビエルのショートは素晴らしいです。演技構成という点では去年と同じくらい良いですね。私は少し計算してみたのですが、もし彼が全ての要素を上手くこなしたとすると109~110点は出ます。ハビは優れた表現能力を持っているのです。

ショートプログラムを組み立てるときは、器用になる必要があります。繋ぎ、振り付け、表現、スピンそのそれぞれが大きな違いを生むのです。これらの要素は全選手共通ですが、(差を付けるためには)まず優れたスピナーになる必要性があります。この点に関してユヅは明らかに優位です。何故なら、彼はほとんどのスピンでGOE+3の評価を得ているからです。

また、音楽性に富み、インパクトのあるステップを滑らなければなりません。ステップシークエンスというものは、ただ一つ一つ技をチェックしていって終わるものではなく、音楽と振り付けに取り組むために40秒の持ち時間があるのです。この点について、ハビエルは完璧にこなす必要がありますし、彼がベストを尽くせるように補助しなければなりません。

私たちは生徒の勝利のためにプログラムを設計していますが、まだまだやるべきことは残っています。一つでも要素を逃すと、それは演技構成点に響いてしまいますから。

 

icenetwork: このように状況が目まぐるしく変化する中で、ハビエル選手のようなスケーターは自信を保ち続けることは難しくないのでしょうか?

オーサー: 1984年当時、私はトリプルアクセルが跳べましたので、今で言うところのネイサン・チェンやショウマ・ウノのような存在だったわけですが、実際にはトリプルアクセルを跳ばずともスコット・ハミルトンが五輪の金メダルを獲得しました。

キャリアのある時点で、少し立ち戻り自分自身に対して今自分ができる事をしようと伝えなければならない時期が来ます。それは、一つの方針を定めてそれに取り組むのも良いですし、諦めると言う選択肢もあります。とにかく、自分がしていることに自信を持ち、そして他人に影響されて落ち込まないようにする必要があるのです。

 

icenetwork: ハビエル選手の自信を保つために、どのようにマネジメントをされましたか?

オーサー: 問題は収まって来ています。私たちはコーチとして彼を安心させる必要があり、今取り組んでいることには多くの素晴らしい点があると言うことを伝えています。

また、これまでの結果は正直です。彼はそう遠く無い昔に世界王者だったのです。今季のジャパンオープンではあっさりとウノやチェンに勝ちました。とどのつまり、皆ミスをするものなのです。また、オータムクラシックではユヅを上回りました。これらは彼の自信に繋がったことでしょう。

 

icenetwork: ハビエル選手とはそれから何かありましたか?

オーサー: はい。ハビエルは今週はマドリードに滞在することに決定しました。これは、(フランス杯が開催される)欧州時間に順応するため、そして2度以上のトロントを往来する移動を避けるためです。しばらく前にトレイシーが彼と共に行動し始め、数日前には私も合流しましたので、マンツーマンで彼の調子を改善するために共に取り組むことができました。

 

icenetwork: 羽生選手の自信は揺らいでいない?

オーサー: ユヅは6月の終わりにトロントに戻って来ましたが、その時は何か使命を背負っているような様子でした。7月の中旬にはいつでも戦えるぞという状態になっていたんです。このように、彼は一生懸命練習に打ち込んでいたのですが、しかしながら早過ぎた(急ぎ過ぎた)と思います。そういった状態を抑えるのは難しいので、時には引き返さざるを得ない状況になることもあります。そういった意味で、ユヅの足首の問題が良い方向への転機になるかもしれません。

 

管理人の感想

ここ最近、クリケット組には本当にたくさんの不運に見舞われていました。記事で挙げられている事以外にも、例えばジュンファン選手も夏に怪我が報じられましたし、あとハビエル選手の母国スペインではカタルーニャの独立宣言で国が大混乱に陥る等(幸い、ハビエル選手の出身はカタルーニャではありませんが)、スケート関連の問題に加え、個人では防ぐことができないような問題も起きていました。しかも、これらは全て数ヶ月以内に起こっていますので、まさに不運の波状攻撃、「まさかこんな事が起こるなんて」と言うレベルの状況だと言えるでしょう。

しかし、もう既にこの現状は打破されつつあると思います。羽生選手の怪我は幸いにも治療に数ヶ月もかかるような重症ではありませんでした。また、ハビエル選手も今朝のフランス杯SPで非常にクリーンな演技を披露し、今季オータムクラシックの羽生選手の新記録に次ぐ得点をたたき出しました。本当に状況が最悪なのであれば、こういった結果は生まれないでしょう。

2017-2018シーズンはまだまだこれからです。今後のクリケット組に注目です..!!

 

 - ◯フィギュアスケート, ◯選手別, ハビエル・フェルナンデス, 羽生結弦

たつまに
男でフィギュアスケートにハマってしまった学生。羽生結弦選手は、人間としてもスポーツマンとしても、尊敬している人物です。。twitterもしていますので、フォローしていただけると嬉しいです↓↓

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

■関連する記事はこちらです。